つづいて、ご来賓11名のご紹介をした後、恒例の「特別講演」に移りました。
講演者はいつもの村田正博蕪村生誕300年記念事業委員長(大阪市立大学教授)でした。
演題は、<めぐり読めども「ももすもも」>というもので、与謝蕪村の面白い俳句が存在したことについて述べられました。こんな面白い表現の俳句があったのかと、大きな関心が集まりました。
このあと、まず「一般の部」の「入賞句の発表と選評」から始めました。今回「全国俳句大会」への全国応募作品の「選考」を担当された4名による異例の「合評」という形でおこなわれました。演壇の前に4人の選考者が椅子に座わられ、お互いに入賞句1句づつ「選評」を交換合うというものでした。
蕪村顕彰俳句大学の三村純也委員長(大阪芸術大学教授)の司会の下で、「入選句」をめぐり、茨木和生氏(俳人協会常務理事)、宇多喜代子氏(現代俳句協会名誉顧問)、千原叡子氏(日本伝統俳句協会関西支部長)が「選評」をそれぞれ思い思いに語られました。実に俳句の面白さが浮かびあがりました。
続いて、蕪村顕彰俳句大学「句会講座」の「講師推薦賞」の「入賞句と選評」を、朝妻力講師、山尾玉藻講師、大橋晄講師が行いました。
式典は前後しますが、「児童生徒の部」の「入選句と選評」を、三村純也選考委員長に述べて貰いました。(「国際俳句蕪村賞」の「入選句と選評」は、三村純也選考委員長に述べて貰う予定でしたが、受賞者が海外で不参加のため、省略しました。「選考」して頂いた村純也選考委員長には、大変失礼しました)。
このあと、各部の「入賞句の受賞式」行いました。「入賞句」をご紹介します。
蕪村顕彰全国俳句大会 第七期入賞句
◆一般の部
・大阪府知事賞
葉鶏頭黒々と影置きにけり 兵庫県 堀 瞳子
・大阪市長賞
大淀は風棲むところ青芒 兵庫県 山内茉莉
・蕪村顕彰俳句大学学長賞
登り着いたる大滝の真正面 大阪府 伊藤とし子
・文學の森賞
水母浮く釣舟一つ出でしあと 大阪府 安部和子
◆児童生徒の部
・大阪府知事賞
お日様がてんとう虫をよんでいる 鷺洲小学校四年 吉田 舟汰
・大阪市教育委員会委員長賞
かき氷口の中だけ北極だ 鶴見南小学校六年 二星 奈央
◆国際俳句蕪村賞
・大阪府知事賞
人真似の鸚鵡の歌や四月馬鹿 台湾 王 雪芳
この後、式典会場の近郊にある「蕪村公園」に移動し、上記「入賞句のプレート碑」の「除幕式」を行いました。
「除幕式」は、まず入賞句受賞者6名を真ん中に、川原学長が除幕の紐を曳いて式典を行いました。このあとは、全国募集作品選考者4人や講師3人を背景に、「プレート碑」の前で、沢山の参加者が「記念写真」を撮影していました。
式典は成功裡に終わりました。受賞者、受講者、一般の皆様のお蔭です。心からお礼申し上げます。
10月に入りますと、「第8期句会講座」が始まります。蕪村顕彰と俳句文化の振興、俳句国際交流に力を入れて行くと共に、3年後の「蕪村生誕300年祭」の向けて諸準備も進めて参ります。
うか、今後共、皆様のお力添えを賜りたくお願い申し上げます。



