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2013年02月02日

俳句交流」のロシアからお便り〜ロシア語俳句コンクールについて〜

国際交流基金モスクワ暫定事務所
(モスクワ日本文化センター)
坂上陽子

 ロシアは詩を愛するお国柄で、家族間で誕生日などに詩を書いてプレゼントすることも珍しくありません。世界一短い詩である「俳句」に対する関心も高く、ロシア語で俳句を作る愛好家もたくさんいます。

 ロシア語俳句ですから、日本の俳句とは異なったものですが、ロシアの俳句愛好家たちは、少しでも日本の俳句に近づきたいと、日本の俳句や俳句理論に高い関心を持ち、日本の俳人たちとの交流を強く願っています。



 ロシアで初めてロシア語俳句コンクールが実施されたのは、1999年です。その時の主催者は、在ロシア日本国大使館と「論拠と事実」紙で、「論拠と事実」紙上で募集されました。

 ロシア各地より、1万句以上の応募があり、大変盛況だったと聞いております。その後、しばらくコンクールはなく、第2回全ロシア俳句コンクールが実施されたのは、10年後の2009年です。

 在ロシア日本国大使館とロシア語俳句雑誌「ハイクメナ」との共催で、「論拠と事実」紙のサイトで募集され、約5000句が集まりました。国際交流基金モスクワ暫定事務所(モスクワ日本文化センター)は、2010年の第3回から、共催者として参加しています。

 第3回からは、俳句コンクール専用サイトを開設し、サイト上で募集しています。以後、第4回、第5回も同様です。


 第3回全ロシア俳句コンクールでは、約3000句の作品が集まりました。ロシア国外からの応募も多いため、2011年の第4回からは、コンクールの名称を、「国際ロシア語俳句コンクール」に改称しました。

 第4回は、約3500句の応募がありました。2012年の第5回国際ロシア語俳句コンクールでは、月刊俳句誌「炎環」編集長の俳人吉田悦花さんをゲストとしてコンクール表彰式にお招きしました。
 日本から俳人をお招きし、ロシアの俳人たちと吟行などのイベントを実施できるようにと、例年12月に実施していた表彰式をモスクワで黄金の秋を迎える季節の良い9月に繰り上げ、募集時期も繰り上げました。

 そのため募集期間が短くなったこともあり、応募総数は約2500句にとどまりましたが、表彰式には、ロシア内の各都市からのみならず、台湾、ウクライナなどの海外からも参加者があつまり、吉田悦花さんと、有意義な交流会が行うことができました。
 吉田さんも、ロシアでこれほど俳句に関心が持たれていることに驚き、またロシアの皆さんが熱心なことにも驚いていらっしゃいましたが、とても楽しんでくださったようでした。


 また、同じく2012年には、さらに日本から俳人をお迎えする機会がありました。モスクワでの図書展に参加するために、「国際交流基金」から、作家で俳人でもある川上弘美さんと俳人協会理事、「澤」主宰の小澤實さんがモスクワとサンクトペテルブルクに派遣されました。

 この機会を利用して、モスクワ及びサンクトペテルブルクで俳句交流会を実施しました。モスクワでもサンクトペテルブルクでも、集まったロシアの俳人たちは、日本の俳人との交流の機会にとても喜び、俳句に関する疑問、悩みについて、小澤さんや川上さんと熱心に話し合いました。

 川上さんも小澤さんも、ロシアの俳人たちの熱心さに驚いていましたが、「自分たちが書いているロシア語俳句は俳句と呼んでもいいのだろうか」という彼らの日頃の悩みに答えて、「悩むことなく、このまま、自分たちの道を歩み続けて欲しい」と、ロシアの俳人たちに励ましの言葉を贈りました。

 日本の俳人との交流が、ロシアの俳句愛好家たちの励みとなり、これからも、俳句への関心はますます高まることと期待しています。(完)




posted by 蕪村顕彰俳句大学事務局 at 14:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 国際交流 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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