2013年05月24日

5月「句会講座」終わりました

蕪村顕彰俳句大学 事務局


 5月を締め括る山尾玉藻講師の「句会講座」が5月22日に行われました。外では初夏の熱さを浴びて汗だくだくでしたが、冷房の効いた「講座会場」での「句会」は快適に進められました。  まず、受講生が出句した99句の俳句作品をお互いに「選句」し合う恒例の句会行事に続いて、山尾講師が選句した「入選、佳作、秀作」を発表されました。

まず「講演」からはじまり、5月講座の兼題だった「麦の秋」と「短夜」「明易し」について、微妙に異なるニュアンスを説明されました。この「兼題」は難解で、意味を取り違えた受講生も目立ちました。

 その意味からも下記の山尾講師の「講演」は有意義でした。
つまり、『「麦の秋」の情趣は、収穫間近であるので明るく豊かな実りにあるように思われがちです。しかし、実際は薄暑の候であり、また麦の黄褐色は余り陽気なイメージでもなく、その本情はやや暗く鬱としたところにあるのです。

 物理的に考えると「短夜」と「明易し」は同じ意味ですが、季語としての捉え方には相違があります。「短夜」は昼間に比べて凌ぎやすい夏の夜の短さを惜しむ気持ちにポイントが置かれ、当然句の背景に夜の涼しさが漂います。

 「明易し」は実際に夜明けの早さを実感しているのですから、背景のどこかにまたやってくる昼の暑への意識が僅かながら漂っていると考えてもよいでしょう。』 という内容でした。

 このあと、山尾講師によって受講生作品1句づつの「短評」が詳細に行われました。文法に基づく修正、表現用語の選択など分かり易くおこなわれ、出来栄えのいい俳句になっていくのに受講生は耳を傾けていました。


img_p090.gif


序でながら、山尾講師が今回の「句会講座で秀作」に選ばれた受講生の作品と「短評」を、下記に掲載致します。

・水神へ舟押し出しぬ麦の秋           蘭定かず子

 麦畑の麦が熟れて辺りが黄褐色に染まるころ、畑の傍の湖か川の水神に用のある舟がぐいと押し出されたのであろう。むっとするような黄褐色の麦畑から不意に現れる舟の影が印象的である。

・雲水の脚絆の汚る麦の秋             山田美恵子

 麦の熟れる頃はうっすらと汗ばむ薄暑の候である。道すがら出会った雲水の脚絆が汚れていたのは、きっと長い道のりを辿って来たのだろう。それを見た作者は、薄暑の思いを一層強くしたのだろう。

・一尋の川跳ぶ助走麦の秋             阿久根良一

 ひと一ひろ尋とは両手を広げたほどの長さを言う。一尋の幅の川を飛び越えるのは簡単そうであって、そう簡単ではないだろう。跳ぶ前の助走がやや大袈裟に感じられるのは、熟れ麦の噎せるような匂いの所為であろうか。>

 俳句つくりは、中々難しいものですが、「短評」を拝読していくと、季語を巧みに生かし優れた俳句にした作品の内容がよく理解できました。


img_p090.gif


 そこで、山尾講師から「麦秋・短夜」兼題の与謝蕪村作の5句が紹介されました。
・麦の秋さびしき貌の狂女かな
・病人の駕も過けり麦の秋
・みじか夜や毛虫の上に露の玉
・短夜や枕にちかき銀屏風 
・短夜や芦間流るゝ蟹の泡

 このあと同じ「麦秋・短夜」兼題の山尾講師作品4句が紹介されました。
・麦秋の夕べの耳を疎くゐる
・麦熟るる中を深層水提げて
・明易し水のかたへの昆虫館
・藁噛みしままの押切り明易し

◆さて、6月「句会講座」も、間もなく始まります。
・6月10日(月)は、朝妻力講師による「句会講座」。
・6月14日(金9は、大橋晄講師の「句会講座」。
・6月26日(水)は、山尾玉藻講師の「句会講座。
いずれも当日の開講時間は、午後1時からです。
受講生の中に、天候不順の為「風邪」などを罹患され欠席される方が目立っています。どうかお体を大切に。そして「句会講座」を楽しみましょう。

以上
posted by 蕪村顕彰俳句大学事務局 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 講座内容 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月20日

俳句国際交流先:仏からの便り ★〜仏の吉澤クロード氏から〜

 私が担当させて頂いています仏トゥールーズの「日仏文化センター」が制作しました、日仏友好関係をテーマにしたドキュメンタリー:「日仏ラブストーリー Ce Japon qu'on aime tant et qui nous le rend si bien」を、先週の月曜日からYOUTUBEに掲載しました。  内容的にはそれなりに面白いのではないかと勝手に思っていましたら、ここ一週間でVIEWが約一万回となる見込みです。どうやらお陰様で評判がまずまずみたいです。

 お忙しい処、50分近い「ドキュメンタリー」ですが、ご覧になられるお時間がありましたら、下記から是非ご拝見して頂ければ幸いでございます。

◆YOUTUBE のリンクは: http://youtu.be/knqEzpblGuM

そして因みにFACEBOOKページもございます: https://www.facebook.com/pages/%E6%97%A5%E4%BB%8F%E3%83%A9%E3%83%96%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%BC-Ce-Japon-quon-aime-tant-et-qui-nous-le-rend-si-bien/546442388739329

◆ドキュメンタリー 「日仏ラブストーリー Ce Japon qu'on aime tant et qui nous le rend si bien」
監督: ギヨーム・トヴロン・二ヶ国語の字幕スーパー入り。

お忙しいなか大変失礼ですが、くれぐれも宜しくお願い申し上げます! 吉澤クロード


img_p090.gif


★吉澤クロードへのご返事
蕪村顕彰俳句大学 事務局

 ドキュメンタリー:「日仏ラブストーリー」をお送り頂き、有難うございました。早速、拝見させて頂きました。

 フランス人と日本人の歴史と文化観が一致することを指摘され、日仏交流がこれから更に盛んになる見通しを伝えられるこの「映画」は、貴重なものです。

 東北大震災の地元激励に、フランスラクビ―が激励試合に一番に来て頂いた記録や、日本での「ライブコンサート」、「仏人落語家」のお笑い文化への参加等」の映像にも感動でした。

 農作物、牛肉などの「輸出」が盛んであることを初めて知りました。「食文化」の交流もあるのですね。

 日本の伝統文化・行事(盆踊り)等が、豊富に盛り込まれたドキュメントーにも、驚きました。

 日本女性が締め括りに、「日本には、四っの季節があります。是非日本に来て下さい」は、日仏交流の極めつけの言葉でした。四季を兼題とする「世界最短の詩・俳句」にも、今後交流を盛んにして頂けるよう、お願い致します。素晴らしい「映画」でした。

 早速、大阪市国際交流課等に、このドキュメンタリーを連絡しました。これからは日仏文化交流に関心のある関係先や俳句愛好家に閲覧して頂く様努めます。

 序でながら、「蕪村顕彰俳句大学」へ、フランスからの俳句作品応募を、お待ちします。「この映画」を拝見させて頂き、一層強く感じました。
(締め切りは、8月10で御座います。)

 よろしくお願い致します。この度は「貴重な映画」をお送り頂き、心からお礼申し上げます。 以上
posted by 蕪村顕彰俳句大学事務局 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 国際交流 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月15日

5月13日の「朝妻句会講座」

蕪村顕彰俳句大学 事務局

 
5月13日(月)の13時から朝妻力講師による5月「句会講座」が開講しました。  まず「和歌の復活と連歌の発生」というテーマで、下記の「講演」が行われました。

 <万葉集によって漢詩が隆盛となり、その万葉集から100年(醍醐天皇)のころ、「和歌」の機運が盛り上がった。
905年勅撰集「古今集」をきっかけに、主に皇族、貴族、僧侶など上流社会で 「和歌」が隆盛となった。

 このあと何人かで行う「連歌」が盛んとなる。
 この頃、春、夏、秋、冬、賀、離別、恋などの雑体から「俳諧歌」が現れた。

 僧生遍照が「俳諧と云うのは黄門定家卿の云う、利口なり。物をあざむきたる心なるべし。心なきものに心を付け、物言ぬものに物言わせ、利口したる体なり。俳は戯れなり、諧は和(調和)なり。
 名にめでて折れるばかりぞ女郎花 我おちにきと人にかたるな」 と記している。

 このあと、俳諧の連歌が盛んとなって来た。>

 この「講演」を聴くと、「万葉集」から「俳句」が、様々な経過を辿りながら誕生してきたことが分かりだし、これから続く「講師講演」に期待が集まりました。

 つづいて「句会講座」は、5月兼題の「麦」、「更衣」「自由題」で受講生の出句作品を「互選」し合ったあと、朝妻講師による「佳作、入選句、特選句」の公表が行われました。これらの作品について、1句づつ「選評」が時間をかけて詳細に行われました。

 次回、6月10日の「朝妻句会講座」の兼題は、「短夜」、「青梅」、「自由題」と決まりました。第7期「朝妻句会講座」も大いに盛り上がって来ました。6月「句会講座」が楽しみです。
posted by 蕪村顕彰俳句大学事務局 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 講座内容 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。