2013年04月26日

第7期4月「句会講座」が終わりました

蕪村顕彰俳句大学 事務局


 平成25年度から始まった第7期「一般の部の句会講座」は、従来通りの3講座となりました。

 第7期初回は、4月8日(月)午後1時から俳句会「雲の峰」主宰の朝妻力講師による「句会講座」から始まりました。

 続いて2回目は、4月12日(金)午後1時から、新しく加わって頂いた俳句会「雨月」主宰の大橋晄講師による新しい「講座」が開講しました。

 3回目の「句会講座」は、4月24日(水)午後1時から俳句会主宰「火星」主宰の山尾玉藻講師によって始まりました。生憎この日は、朝から雨に見舞われましたが、熱心な受講生が参加し「句会講座」に臨みました。

 兼題「シャボン玉、鳥の巣」で出句された96句の作品について、受講生が1人毎に互選し合った後、山尾講師が「入選・佳作・秀」句の「選句」と、作品全句を1句づつ、詳細に亘って「選評」されました。句の言葉を1つ置き換えるだけで、ひと際すぐれた「句」になる論評に、受講生は熱心に耳を傾けていました。

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 そこで、山尾講師に、選句された「秀句」の中から下記3句作品と、その句の「短評」を書いてして頂きました。拝読下さい。

<秀句と短評  山尾玉藻> ◆木の洞の鳥の見てゐる落花かな   小林成子

(この「木の洞」は今盛んに落花している桜とは別の木であり、その洞に抱卵中の鳥か或いは孵った雛鳥がいるのだろう。見開いた鳥の眼がはらはらと散る花びらをじっと眺めている景はとてもメルヘンティックであり、またほのぼのとこころ温まる)。

◆しやぼん玉吹く子の眼鏡七色に   上原悦子

 (眼鏡の子がしゃぼん玉を懸命に吹いているのだろう。七色に輝くしゃぼん玉が子供の眼鏡に映え、傍らでそれを見守る作者にはまるで眼鏡が七色に輝いているように思えたのである。着眼に独自性があり類想を見ない作品である。)

◆母待てる夕日まみれのしやぼん玉   阿久根良一

 (夕焼の中でしゃぼん玉を吹きながら、子供が母親の帰りを待っているのだろう。幾つものしゃぼん玉が夕焼色に染まりながら浮かぶ様子はとても美しい。しかし、母親を待つ子供の心境を思うと、この夕焼色はすこし淋しい色とも言えるだろう。)

 「短評」を読めば、どうしてこの句が「優れているか」が、良くわかります

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 5月22日開講の5月「山尾句会講座」の兼題は、初夏の季題「麦の秋、短夜」となりました。受講生の皆さん、初夏の想いを抱きながら出句に頑張って下さるようお願い致します。

 さて、いよいよ5月の「句会講座」は、下記の日程で開講します。
 ・5月10日(金)―「大橋晄講座」
 ・5月13日(月)―「朝妻講座」
 ・5月22日(水)―「山尾講座」

 よろしくお願い致します。
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2013年04月25日

「国際俳句交流」の成果が上がりました 〜ガリーナさんと野澤さんの同時受賞〜

◆ ウクライナ・ガリーナさんから便り  野澤さん!今回「蕪村顕彰俳句大学・入賞句表彰式・一般の部」で、「大阪府知事賞」を受賞され、お目出度う御座います。心からお喜び申し上げます。
 私も、同表彰式で「国際交流蕪村賞・大阪市長賞」を受賞致しました。2人で同時受賞出来たことは、本当に驚きですし、これに優る幸せはありません。
 野澤さんからお手紙やメールで、「俳句の作り方」をお話し合った成果だと、感謝しております。

 私の受賞作品は、

 「氷柱嘗め子供のころの懐かしさ」 でした。

 そこで、この俳句作品を作った時の想いなどをお伝えしたいと存じます。

 作句の時、子供の頃を心の底から思い出しましまた。私は幼稚園のとき、冬になると、氷柱はお菓子のように感じがしたので、友達とヴェランダの後ろに隠れて、美味しく嘗めました。先生から見つかると、いつも叱られました。お婆ちゃんにも叱られたのです。
今、それを思い出すと、懐かしい感情が込み上げて来るのです。

 でも、それだけだはありません。氷柱というものは、とても綺麗なものです。白氷の氷柱は、ガラスのクリスマスの飾りに似ています。その上、藁葺きの屋根からの氷柱は、まっきき(とても黄色く)なる場合もあるのです。

 それのことからも、訪日の時のことを思い出します。何年か前に訪日し、東北の熊野神社長床という神社に行った時、素晴らしい「氷柱」を見て、「写真」に収めました。

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(熊野神社長床の黄色い氷柱)

 気になるのは、日本の子供たちは、氷柱を嘗めるという「くせ」とか「楽しみ」はあるのでしょうか。
 こんな気持ちを抱きながら、今度の作品を作りました。野澤さん、今後もご指導をよろしくお願いいたします。
 とり急ぎ、「2人の同時受賞の喜び」を!

 ウクライナ・キエフ国立大学助教授  シェフツォバ・ガリーナ


◆ガリーナさんへ便り 野澤あきさんより

 桜もすっかり散って葉桜になりました。
 この度は、「国際俳句蕪村賞」で「大阪市長賞」を受賞され、本当にお目出度う御座います。
 作句「氷柱嘗め子供のころの懐かしさ」の想いを伺いましたが、良く子供の頃の心が理解出来ていますね。
 私も「一般の部」で「大阪府知事賞」を頂いたことは、本当に嬉しゆう御座います。長い歳月、俳句作りに携わってきた人生晩年のご褒美と思い、感謝の極みです。

 以前、ガリーナさんとお友達のロシアの方と大阪の「万博公園」に「蛍」を見に行きましたね。その時、ガリーナさんは、ウクライナには「蛍」は居ないと、「蛍」の姿に感動されていたことを、今でも思い出します。
 そのような感動を活かして俳句を作られるようになってください。それにしても随分上達されことを嬉しく思っております。
日本(大阪)とウクライナとは、「季節感」も少しは違うでしょうが、どうかお互いにいろいろ研磨し合って「俳句つくり」を頑張りましょう。
 今年の夏休みに来日されお逢い出来ますことを楽しみにしております。

 「葉桜や終の棲家にすこし慣れ」   あき

 これまで私の住居の大阪の南千里には、ガリーナさんもお訪ねになったことがありますが、つい先日、その南千里から神戸市垂水へ転居致しました。垂水にも少しずつ慣れてきました。
 上記の句は、その心境を綴ったものです。ご拝読を。
 今度は垂水でお待ちします。俳句を巡るお話合いを、じっくりしましょうね。
 「同時受賞」も一緒にお祝いしましょう。

 野澤 あき

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Award winners congratulate each other This March, Ms. Aki NOZAWA and Ms. Galyna SHEVTSOVA won the Governor's Award and Mayor's Award for Buson Haiku International Awards respectively. Having been "haiku friends", the two winners exchanged letters to celebrate their award winning. Below is the translation of their letters.

We hope our "international friendship through haiku" activities will be more and more flourishing.



◆Letters from Galyna-san, Ukraine
Nozawa-san! Congratulations on your winning the Governor's Award for Buson Haiku International Awards. Actually, I won the Mayor's Award as well. It is really surprising and also pleasant that we won the awards at the same time. I believe this is a fruit of your teaching me how to compose haiku. I would like to thank you from the bottom of my heart.

My winning haiku is 「氷柱嘗め子供のころの懐かしさ」.

Here I would like to tell you about what was in my mind when I composed this haiku. While making this, I was remembering my childhood. As a little girl, I used to lick icicles with my friends when winter comes. Because the icicles tasted like candy, we really enjoyed licking them, hiding ourselves from the adults. When it was discovered, my teacher always scolded us. My grandmother scolded too. Today, as I recall this, nostalgia runs deep in my heart.

Icicles are not only for licking. They are very beautiful too. The white icicles looks like ornaments made of glass, like the ones used for Christmas. When the icicles fringes straw-thatched roofs, their color is yellow. Couple of years ago, when I visited a shrine named Kumano Jinja Nagatoko (熊野神社長床), I saw that wonderful one.

When I was composing the haiku, I also remembered those icicles too. I wonder whether Japanese children enjoy licking icicles as we did in our childhood.

So these are the feelings I had when I was composing the haiku. Nozawa-san, thank you always for your continuous support.

Again, congratulations to our award winning!

Assistant Professor of Kiev University, Ukraine
Galyna Shevtsova

◆Letter from Aki Nozawa-san
Dear Galyna-san

Cherry blossom is now letting its leaves out.

Congratulations on your winning the Mayor's Award for the International Haiku Buson Awards. I read your letters about how you made your award winning haiku. I received the impression that you understand your childhood very fondly.

As for me, I am happy for my self that I have won the Governor's Award as well. I have been enjoying haiku for a long time, and this award is like a reward for my life, which is entering the twilight years. I am so grateful.

Do you remember that we, with your Russian friends, went to the Expo '70 Commemoration Park in Osaka to see fireflies? I still remember. At that time, you said that there are no fireflies in Ukraine and that you were impressed by living ones. It will be great if you weave such fresh impression into your next haiku. But really, you have improved a lot, and I am very happy for it. Japan (or Osaka) and Ukraine are very different in understanding seasons, but let us work hard and learn from each other to create better haiku. I am looking forward to seeing you this summer.

「葉桜や終の棲家にすこし慣れ」   あき

You have visited my Minami-Senri home in Osaka before, don't you? Recently, I moved to Tarumi, Kobe. Little by little, I am getting used to this place. The above haiku describes the feeling I am now having. I hope you like it.

So next time, please visit my new home in Tarumi. Let us talk more about haiku and congratulate our awards we won together.
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2013年04月13日

初回「大橋晄句会講座」が始まりました

NPO近畿フォーラム21主催
蕪村顕彰俳句大学


 第7期から新しく開講した大橋晄講師による初回「句会講座」が、3月12日に開かれました。

 初回「句会講座」だけに初顔合わせの受講生の方々が多く、最初に行われた自己紹介で、「緊張致します。皆さんと一緒に素晴らしい俳句作りに努力します」と、俳句上達に意欲を見せられる各受講生のご決意には、感動させられました。

 「句会講座」では、まず大橋晄講師から「講座の進め方」の説明が行われました。講座の目的は
1) 蕪村を知り、蕪村の俳句を学ぶ。蕪村の人生、人となりを垣間見、蕪村の様々な俳句を味合う。
2) 俳句について学ぶ。俳句の正しい作り方、即ち語法や文法を学ぶ。
として、進める方針を示されました。  初回講座はまず、受講生が出句した作品4句を短冊にそれぞれ清記し、受講生による互選披講から始まりました。

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 続いて大橋晄講師が、受講生作品の中から入選句披講を行われ、特選句について「講評」されました。受講生全員が、大橋晄講師の「講評」に熱心に耳を傾ける姿が括目されました。

 次の2回目5月10日の「句会講座」の兼題は、「葉桜」、「夏めく」、「自由題」だと提示されました。

 ところで、「句会講座」が終わった後、大橋晄講師による「講演」が行われました。前記講座目的の「与謝蕪村について」、「蕪村生涯」からの「講演」を始められました。

 「講演」は、句誌「雨月」平成15年5月号の嶋崎豊子「私の造形する与謝蕪村」、安部和子「−『春風馬堤曲』にみるー蕪村親子の絆」、朝妻力「蕪村顕彰俳句大学」・第3期朝妻教室教材などを参考資料にして纏められた「蕪村生涯」について述べられました。概要は下記の通りです。

◆ 蕪村は、姓は谷口、または谷。名は信章(元服名)、通称寅。
 ・1716年(享保元年) 摂津国東成郡毛馬村に生まれる。父は毛馬村村長(庄屋)。母の名はげん(丹後与謝の出)。8歳の時、父母の離縁により母の実家へ。5年後母げん死去。身寄りも財産も生活の手立てもないため、仏門に入る。浄土宗西方寺上人(推定)の許で得度、法名は(「西鳥」)。
 ・1736年頃(元文元年)、20歳前後で江戸に下り、22歳の頃、39歳年長の早野宋阿(俳号巴人)に師事、その住居(夜半亭)に移り住み俳諧を学
ぶ。俳号「宰町」とし、その後「宰鳥」。
 ・1742年 26歳の時、師巴人65歳で没。以後、東北地方周遊。
 <中略>
 ・1744年 蕪村と号す。
 ・1745年 歴遊後、42歳の頃京都の居を構え、「与謝」を名乗る。
・1761年 45歳頃結婚、一人娘くの誕生。島原の「角屋」で句を教え、生涯京都で過ごす。
 ・1770年 夜半亭二世に推戴される。
 ・1784年 (天明3年)12月25日(現行暦1月17日)没。68歳。
  墓所金福寺。
  辞世(しら梅に明る夜ばかりとなりにけり)。

 以上の「講演」が終え、初回「大橋晄句会講座」は終了しました。「講評」をはじめ、「講演」の内容は、優しい語調で、非常に分かり易く、受講生の方々にこれから「句会講座」に取り組んでいく気概が十分に受け止められました。

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 余談ながら、大橋先生の「蕪村生涯講演」中で、驚くことを伺いました。

・母げんの死去は、「自殺」だったという説がある。
・「父母の離縁」とされているが、母げんは「正妻」ではなかったという説。
(げんは、庄屋の「奉公人」だったという説があります。だとすれば、蕪村は家督を引き継げる立場に無く、家人から過度のいじめを受けていたことも考えられます。このことが生涯、生誕地毛馬に一度も立ち寄らなかった主因だとの説もあります。−事務局)

 本当に楽しい実りのある「句会講座」でした。これからが楽しみです。

 4月の3回目、山尾玉藻講師の「句会講座」は、4月24日に開講します。      
posted by 蕪村顕彰俳句大学事務局 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 講座内容 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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